「うわぁー…」
それから数日後。
今日からクラウスたちは国境の向こう側へと出張する。
そして、それに同行する私。
かなりコーネリアに睨まれたけど。
「アメリア、突っ立ってないで行くよ」
大きな荷物を抱えるクラウスにそう言われる。
いや、だってさ…
本物見たら、興奮するじゃん。
朝早くから行動する私たち。
まず向かったところは王都の東口にある駅だった。
そしてホームに向かうと、そこには真っ黒で何両も連なっている汽車を発見したのだ。
本では見たことあるけど、本物は初めて。
汽車なんてそうそう見るものじゃないから、しっかりと目に焼きつきたい。