「怖がらせてごめんね。俺はセーファス。同じ純血同士、仲良くしていこうよ」




名前聞いてもいい?と言うセーファス司令官に、私はおずおずと彼の顔を見る。




「あ…アメリア…です」



「アメリア…ね。OK、覚えたよ」




アメリアには特別に、俺のこと呼び捨てにしてもいいよーと笑顔でいうセーファス司令官。




そんなの、無理。
お願いされても無理!




ふるふると首を振ると、セーファス司令官は残念そうな表情を浮かべる。




「なーんだ。可愛い女の子に名前を呼ばれたかったのに」




「その辺の女に頼めば?喜んで引き受けてくれるよ。無駄にいい顔してるんだから」




「クラウスって俺に対しての態度が酷いよね…仮にも上司だよ?ブライアンにはあんなに畏まってるのに…」




「ブライアンさんは尊敬できる人だから」



「ねぇ、俺とブライアンって何が違うの?」



「全て」



すぱっと言い放つクラウス。

セーファス司令官は容赦ないなぁーと悲しむどころか、にこやかな笑顔を浮かべていた。