捕えられた吸血鬼








「はーい、終了」




警棒を受け止めた腕を掴まれ、男が持っていた銃を私の額につける。



そうだった…
左手の銃は、持ったままだった…っ




「珍しく楽しませてもらったしな。特別に遺言を聞いてやるよ」



「…遺言…」



遺言、なんて…
そんなの…



「…ない、です」



「へぇ、ないの。例えば遺言じゃなくても、命乞いとか」




男はまたあの楽しそうに顔を歪ませ、額から銃を離したかと思えば、私の右足を一発撃ち抜く。



「…あ…っく…っ」



一瞬、悲鳴を上げそうだったが、歯を食いしばり、痛みに耐える。



また、足を撃たれて、倒れそうになったけど、男に腕を掴まれているせいか、倒れることはなかった。




「へぇ、結構根性あるんだ。喚いてくれると思ったんだけど」




「…別に、殺すなら、殺せばいい…っ」




だけど、この人はうん、わかった。なんてそんな人じゃない。



それ以上に苦しめて、痛みつけて、そしてトドメをさす人だ。




「やっぱり、お前は他の奴らとは違うな。みんな、命乞いするのに…」




もう少し痛みつければ、命乞いすっかな。と男は笑顔でまた私の右足に狙いを定める。