「そういや、なんでクラウスは私服なんだ?」
「また説明するんですか?嫌ですよ」
「俺まだ一回しか言ってねえけど」
クラウスはブライアンさんには敬語だけど、態度はみんな一緒なんだ。
またクラウスの新たな一面が見れて、ちょっと嬉しく思う私。
すると、ブライアンさんは机の引き出しからカプセルが入った袋を取り出す。
薬…?
「これがヴァンパイアの雰囲気を消す薬。…と言っても、純血に効くかわかんねぇけど」
「え?雰囲気?」
「嬢ちゃん、こいつの出張についていくんだって?さっき通信機で聞いたよ」
「あ、はい…」
クラウスはいつの間にか、ブライアンさんに何でも話をしているんだ。
…でもなんで、雰囲気を消す薬?
「さすがに純血をハンターと同行させたら、まずいだろ?ヴァンパイアの気配に鋭いやつは鋭いし」
次はクラウスが答えてくれる。
そっか…普通は吸血鬼と吸血鬼討伐隊が一緒にいるのは…おかしいもんね。
「普通のヴァンパイアだと…大体一日効果がある。しかし、嬢ちゃんの場合、効いたとしても…何時間持つか…」
「…純血に薬を渡したこと、ないんですか?」
「ないない。嬢ちゃんが初めてだ」
ブライアンさんは横に設置されている小さな冷蔵庫から水を取り出す。
そして袋から薬を一つ取り出し、水と共に私に渡す。


