「俺のモットーはヴァンパイア全滅。だから、目の前にいるヴァンパイアをそう簡単に逃がすわけじゃないじゃん」
そう言った男は楽しそうに顔を歪ませ、私に向かって発砲してくる。
私はそれを避ける。
……でもこれはメアリーと同じ戦略。
そう思って、男を見るとやはり左手にはなかった銃があった。
予感があたった私はもう一度避けて、屋根の上に着地する。
すると、男はへぇ…と呟く。
「やっぱり、さっきの戦闘で見てたから、そう簡単には殺られないか」
「え…?」
「見てたでしょ?メアリー・アンドレアとの戦い」
にっこりと笑った男に私はぞくっとした。
待って…こいつは、その時に私を見たと言うの?
でも男は一回も私に目を向けることはなかった…
「なんか、一人だけ雰囲気違うなぁと思ってたんだよね。だから、ちょっと跡をつけさせてもらった」
「嘘…だって、気配なんて…なかった…」
「気配なんて、隠すに決まってんじゃん。大体、ヴァンパイアなんて事件を起こすか、たまたまヤバいところを見たぐらいしか発見できないのにさ……でも、そうじゃなくても、お前はわかった。…だとしたら、ヴァンパイアの中でも各位が上ってことだろ?」
そんなヤバい奴に、気配を隠さなきゃやっていけないだろう?と男は笑顔で言う。


