そう思ったのに…




「あ、あともう一つ」



クラウスは扉の方へ向かい、取っ手を掴んだどころで思い出したかのように、こちらに振り向く。




「喜ぶ顔…つーか笑顔…?無駄と言ったのは、ヴァンパイアだから、じゃないから」



「…え?」


吸血鬼だから、じゃない…?
え、どういうこと…?



詳しく聞く前にクラウスは部屋から出て行ってしまった。




気にしないと思ったのに…
今の話で、余計に気になってしまった。




え、じゃあ…クラウスの喜ぶ顔が見れないのは、人間も一緒だと言うこと…?



じゃあクラウスに喜ぶ感情がないってこと?


…ううん、そんなわけない…よね。




わかんない…
もう、どういうことか…




それから私はクラウスの爆弾発言のおかげでずっと気になっていて、中々眠りにつくことができなかったー…