「ハート、くると思いますか?」
私は読んでいた本に栞を挟み、パタンと閉じた。
「あのさ、違うクラスに侵入してまで大事な話か?」
クラブは私をじっとみてくるように睨んできた。
「大事な話ですよ?ハートは私達の裏生徒会の仲間なんですよ?」
私はため息をついて、クラブに言ってやった。
「だいいち、ハートが今どういう事思ってるとかわかんないだろ?わかったら早く自分のクラスに戻ったら?もうチャイムも直になる。」
クラブは黙って立ち上がり、自分のクラスに帰ってった。
「あのー...。」
喋りかけてきたのはうちのクラスの学級委員候補の奴だった。
「何?」
「なんか、揉めてた(?)けど大丈夫ですか?
あ、華ちゃんはいい子なんだけど、お節介なところもあるから...」
なんだ?仲いいのか?
「うん。大丈夫。」
まぁ、私も正直ハートの事が心配だけど、何もできないから冷たくしただけなんだけどさ。いわゆる八つ当たりってやつをしちゃっただけなんだけどさ。