「おなごが木刀をもつか…
お主…高橋、何故刀を振るう?」
新見とわたしの前にたち探るような瞳を向けてくる芹沢さん。
私が刀を振るう理由ー…。
「私には、女とか男とか武士とか平民とかそんなものはくだらないことなんです。」
芹沢さんの目をみてはっきり口にする。
「女は守られろ…というなら、守られていたら守りたいものは守れますか?
…違いますよね?女にだって子供にだって守りたいものはあります。だから…」
“守りたいのなら己の手で守りなさい”
…先生が私に教えてくれたこと……
「守るんです。守れなかったと嘆くのは嫌です。守れなかったと泣くことしかできないのはもう嫌です。
私は守りたいものを守る。
それでももし、女が守るのがダメだと言うなら……」
“男とか女とか関係ありません。つばさ、君が守りたいと思うなら何があっても守りなさい”
…守りたい…
助けて…そう私にお願いした誰かは守りたいと思ったのなら私は…それを守る!
「女など捨てますよ」
芹沢さんの目をしっかりみて静かに想いを口にすると1度目を閉じゆっくり目を開けた。
「てことです!
だから錦鯉さん、“女”である私に負けたなんて恥じる必要などありませんよーー?」
ニヤニヤしながら新見をみつめバカにする。
「てんめぇ…!
上等だぁ、もっかい勝負しやがれぇ!!」
「売られた喧嘩は何度でも買うのが礼儀ってんですよ!次は顔面つぶしてやんよぉぉお!!」
「それと俺は新見だぼけ!!」
「だったら私もてめぇ…ではなく、高橋つばさなんですよ!ごめんなさい、つばさ様って言わせてやんよ!!」
「やってみやがれってんだ!!」
新見とつばさは大声で叫びながら木刀を振るいまくっていた


