「ぅー…。
てか、斎藤さんが稽古つけてるはずじゃ…?」
なんで沖田さんや芹沢さんや新見…さんが?
というか、斎藤さん、なんで一人で素振りしてんすかぁぁあ!
心の中で思わず叫んだ。
「僕も一くんと一緒に稽古つけてたんだけど、いきなり…ね」
沖田さんは苦笑して、ちらっと芹沢と新見をみたので、わたしも二人の方に顔を向ける。
「よぇーな!
もっと強いやつはいねぇーのか」
「新見、そうカリカリするな」
っ…。
あれが、稽古…?アドバイスもないしただ痛め付けてるだけじゃん…!!
隊士ももう動ける状態じゃない…こんなの…
「こんなの、稽古なんて言わない…
こんなの稽古じゃないっ!」
思わず叫んだ私の言葉に反応したのは新見。
「あぁ?女は黙ってろ」
っ!?また…?
なにそれ………。
「……また、女…
錦鯉さん、私が稽古の仕方教えますよ」
もう、怒った。
近くにいた隊士から木刀を奪い新見の前に木刀をつきだし挑発的な笑みを浮かべた。
「お主が新見と試合するというか」
「芹沢さん、私は高橋つばさです。
お主、ではなく名前で呼んでください。それと売られた喧嘩は買うのが私なんで」
「ふざけやがって……!
上等だ、叩きのめしたる!!」
ふっ。
「では…芹沢さん、審判お願いします。
それと土方さん……」
芹沢さんに審判をお願いし土方さんに声をかける。
「あ?」
「錦鯉さんに勝ったらあれ、考えといてください」
「……わかった」
「……つばさ、勝ちなよ」
「はい!絶対勝ちますよ!」
沖田さんは心配そうに声をかけてきた。
それに元気よく返した。


