「くそっ…!!
つばさに会う前になんとかしねぇと…」
土方は隊士から芹沢が帰ってきたことを聞き急いで門に向かっていた。
…頼むから間に合…「あーーーーー!!!!」
……わなかった…
土方が門の前までついた直後につばさの声が聞こえ顔をしかめた。
遅かった、か……。
いきなり大声で叫んだつばさに芹沢を始め門にいた人全員がつばさに視線がむいた。
「あ?なんだお前?……女か…?」
何故ここに女が?と疑問をもつ新見。
「お主、ここでなにをしている」
つばさに近づき警戒するように威圧するように睨む芹沢。
やべぇっ!
土方は慌ててつばさに近づこうとした、が。
「た、狸が化けてるぅぅう!!
喋ったぁぁあ!!……はっ!?た、狸ってなに食べるのかな!?」
目の前の芹沢をつばさは狸と言い目を輝かせ、近くにいた隊士に興奮ぎみで話しかけた。
「「なっ…!?」」
土方と新見はつばさの言葉に驚愕し言葉を失った。
あいつ何言ってんだァァァ!!!
「ガハハハ!!ワシは狸ではない芹沢鴨だ。」
つばさの言葉に始めは驚いたが、あまりにも純粋に目を輝かせていたため可笑しく笑った。
「芹沢鴨…?
狸じゃないですか…」
「残念だったな…。
それで、こやつはなにもんだ、土方?」
芹沢はつばさに目をむけたあと後ろで動かなかった土方に目をむけ問うた。