チラッとわたしに目を向ける沖田さんに話してもいいというように頷いてみせる。
「……つばさ、右耳が聞こえないんだって」
「「「なっ…!?」」」
………ここの人たち、
昨日から予想通りの反応するよね。
その場にいた土方さんに沖田さん、
当事者のわたし以外の人全員が驚きわたしをみた。
土方さんは前もってに山崎さんから聞いてたみたいで驚きはしなかった。
「本当ですよ。
小さい頃ちょっとした事故で右耳が聞こえなくなったんです。片方しか聞こえない分視界や気配でできる限り補ってました」
「……そうだったのか…」
近藤は自分のことのように悲しんだ表情をしていた。
それに気づいて不謹慎にも嬉しいと思った。
同情じゃない、
ただ自分のことのように悲しんでくれてる、
やっぱり優しい人だなぁ。
「いつもはちゃんと気配とか視野でなんとかなってるんで問題はないんですけど…
さっきは油断しました、
土方さんのせいで。」
“土方さんの”という部分をわざと強調してみたら土方さんは青筋を浮かべて今にも怒りそうだった。