ふぅ…と近藤さんが息をついたのがわかって、微かに肩を震わした。
もし、ここがだめだったら…
ここを追い出されたら、わたしには…行く場所がない。
そう思いながら目をｷﾞｭｯと閉じ近藤はんの言葉を待った。
「…つばさ君、顔をあげなさい。
キミが落ち着いてきちんと整理がつくまでワタシたちは待ってるから」
「……こ、んどう、さん…」
あまりの優しい声音の近藤さんの言葉に顔をあげ近藤さんを見ると、とても優しい笑みを浮かべわたしを見ていた。
「それに未来からきたのなら行く場所もないだろう？なら、ここにいればいい、
な？」
優しい笑みを浮かべたまま近藤さんは言葉を続けた。
っ……。
あぁ、私はこの優しさを知ってる。
この人は…似てる…優しすぎたあの人に…。
近藤さんをみつめながら、昔の記憶を思い出そうとしたけど軽く首をふりそれを遮った。
「……ありがとうございます」
と小さく呟いた。
