片耳の聞こえない少女と新撰組



未来からきた、証拠…。
一応、ある…ポケットとかの中に。




でも…。



「未来からきた証拠はあります。
でも、それをお見せすることはできません。」


「何故です?」

山南さんは不思議そうに首を傾げた。





「未来の物を過去の人たちにみせること。私の知ってるこの時代の流れを教えること。私がこの時代に干渉すること……。



それらは、
未来を変えてしまうかもしれないことだから」



それは、
きっと…

「罪だから…。
3日…いえ、1日でいいです。
どうか罪を背負う覚悟を決める時間を下さい」



きちんと正座をし手首は縄で括られたままだが、畳に手をつき頭を下げた。







“罪…”
そう呟いたつばさは顔を歪ませ今にも壊れてしまいそうなほど弱々しかった。
だが、
“覚悟を決める時間を下さい”と言うつばさはあまりにも真剣で凛々しくその姿にみんな茫然とした。






ど、どうしよう…!
怒らせたかな…!?


頭を下げたままで、この沈黙はあまりにも不安でどうしようもなかった。