片耳の聞こえない少女と新撰組



「「「「は…?」」」」

その場にいた者たち全員が言葉を理解できずにいた。


うん、
想定内の当たり前の反応だよねー。


「えっと…。
なんでここに来たのかはわかりません。でも、ここに来る前に黒猫に会って、それで、だから多分その黒猫にもう一度会えれば…なにかわかるかも…?」



ますます混乱してるなぁ。
やっぱり信じてもらえないかな…。


みんなの様子を見て無意識に少し寂しそうな表情をしていた。



どうしよう…。

そっ、と俯きこれからどうするか考え込んでいると


「つばささん…でしたか?
私は山南敬介です。」

控えめに近藤の隣にいた眼鏡をかけた男の人が声をかけてきた。



あっ、
やっぱり山南さんだったんだ。



「はい。なんでしょう?」

「未来からきた、という証拠はありますか?」


え……。




「山南さん…!?
あんたこいつのこと信じるのか!?」


山南さんの言葉に素早く反応した土方さん。

「未来からきた、というのは、にわかに信じがたいですが…。
彼女が嘘をついているようにみえませんし…」


困ったように土方さんを見る山南さん。

「確かに、ワタシもそう思う。」

山南さんの言葉に近藤さんも頷いた。