片耳の聞こえない少女と新撰組




「わかりました、その条件のみましょう。」



土方さんを見据えて静かに答えた。




「「「なっ!?」」」


沖田さんと土方さん、それに斎藤さん以外の人は私の言葉に驚いてる。



「つばさ君、なにを……!」


近藤さんは正気かとばかりに私の様子を見て困惑しているようだった。



「大丈夫です。
土方さんは、いいました。もしもの時は、と。そのもしもの時なんて起きません、起こさせません。


この時代に関わると決めた、守ると決めた、私の覚悟、今もう一度この場で見せましょう。そのためにその条件をのみます。」



まっすぐ、自分の想いが少しでも伝わるように言い放った言葉。




皆が私の言葉に何を思ったのかはわからないけど、少しの間誰も口を開かなかった。









しばらくしたあと土方さんが息をはき私の目を見た。



「だったら、あとはてめぇの自由に動け。その代わり俺達は俺達で動く。」

「はい。ありがとうございます。」


土方さんに頭を下げ感謝を口にする。





他の人たちも私の想いが伝わったのか納得してくれた。






優しい人たち。
わたしは、この人たちのために自分に出来る精一杯をしよう。