事故で親を亡くしたあいつに同情したのか、俺が育てると自分から言った。

叶亜は成績優秀で運動もできたし、特に俺に迷惑をかけることはなかったんだが。

「いつからあんなドSになったのかねー。」

「おい。阿部。」

呟いたところで声をかけられた。

振り返ると、そこには噂をすればなんとやら……の猫田がいた。

「お前。こんなところで何してんだ?容疑者の取り調べは終わったのか?」