「きっと彼もこの家の遺産を狙ってるどこかの犯罪詐欺グループの一員なんだろ。阿部さんに言うし、そこは問題ない」 「……結局みんな遺産目当てなんですね」 詩音は脱力して、本棚にもたれかかった。 愛子といい、草木といい、友美といい……。 みんな、お金のためにこの家に集まっているとしか考えられない。 そう考えると、胸が壊れそうなくらい悲しかった。