草木はいつも笑顔で優しかった。 なのに、あんな裏の顔があるなんて。 「人間の見せる顔は全て世間に向けられたもの。まあ、僕は彼が大司さんに料理を出した時点で彼の本性は見抜いてたが」 「……お父さんに対して負の感情を持ってたから?」 「大司さんだけじゃないよ。瑠花さん、君のお母さん、コックの皆、メイド、執事……。彼にはこの家の皆が憎くてたまらないんだ。もちろん、君もね」 叶亜がなぜか笑顔で詩音に言う。