「せ…先生!?」


思い切って出したその言葉は冷たい言葉によってかき消された。



「うるさい、政略結婚なんだからしょーがないだろ。」


え…?

先生…? なんでそんなに冷たいの?




「先生!! 私 生徒の木村莉乃だよ?」



「だから? てか、必要以上に話しかけてこないで。うるさい。」



いつもの先生と違う?


「あ、あと その先生って呼ぶのうっとうしいからやめて?」


なんで、そんな言い方するの?



ねぇ…私のことそんなに嫌いなのかな




やば…涙が…



「泣くのもうっとうしい。 俺のことどうせいい先生だって思ってたんだろ? 真逆だから。勝手に理想像作っといてそれが壊れたら泣く? だから女ってめんどうなんだよ。」





だって…そんな言葉ってなくない?




「政略結婚じゃなくちゃ、結婚しなかったのに。まぁ、しょーがない。これからよろしくね、莉乃ちゃん(笑)」