偽り彼氏















あたしたちは中庭のベンチに座った。
…聞きたいこと山ほどあるんだけど。





「…龍崎くん、なんであたしなんか助けたりしたの?」



「言っただろ、俺の彼女だから」



「…あたし、ニセカノだし」



「…何、拗ねてんの?」



「す、拗ねてなんかないし‼︎」





…だって、よく分かんないんだもん。
女子苦手とか言う割には偽物の彼女を助けたりするし…





「元はと言えば龍崎くんのせいなんだからね!彼女のフリしてなんて頼むから…」




…そうだよ。
龍崎くんがそんなこと言わなければ、あたしはこんな目に合わなかった。
…バカ。






「だからお前を守りに来たんだろーが」



「…へっ?」



「困ってるなら俺に頼ればいいだろ」



「…龍崎くん」





あたしはまたドキッとした。
あたしを真っ直ぐ見てくる龍崎くんがカッコよかった。
…龍崎くんもこうなること分かっていたのかもしれない。
だからあたしのこと…





「…ありがとう」



「…別に」




すると、チャイムが鳴る音が聞こえた。
…もう、行かなきゃ。