「近藤勇、ここの局長をしているんだ。帰る家がないそうだね。ここにおいても構わないんだが見ての通り野郎しかいない、こんな可愛らしいお嬢さんが無事でいられるかどうか…どうする、トシ」

大柄で威厳のある雰囲気だけれど、優しさを帯びた瞳からはなんだかお父さんみたいな印象を受ける。
困ったような表情を浮かべ、隣に座る土方さんの顔を見る近藤さん。
その側で忠犬のごとく大人しくしている沖田さん。

「女中でもさせるか、相模、お前家事出来るか?」
「一通りは熟ます。けれど、私のいた時代とは勝手も違うでしょうし、慣れるまで時間はかかりそうです…」

どちらにしても迷惑をかけてしまうことは明らか。

「私が剣でも扱えられれば良かったのですが…」

しょんぼりして零すと三人は慌てて首を振る。