すると 優介は手を止めた。 「――優介…」 私は小さく呟いた。 「聞こえない」 「優介――…」 さっきよりも少し 大きい声で 名前を呼ぶ。 「全然聞こえない」 「優介っ――…!!!!」 私は これでもかって ぐらいに 大きな声で叫んだ。 すると優介は にっこり笑って 「よく出来ました――…っ」 そう言って 優しくキスをした。 その時の 優介の笑顔は 表の笑顔でもなく 裏の笑顔でもなく 本当の… 素の笑顔だった――…。