俺は成美を
視聴覚室に連れて来た。
視聴覚室に着くまでの間、
成美に何度も
名前を呼ばれた気がした。
だけど、返事を
することができなかった。
俺は怒りに
満ちていた――…。
俺はかなり
嫉妬深いことが
今日わかった。
成美は悪くない。
わかってる。
俺は成美の腕を
物凄い力で掴んでいた。
「成美――…」
教室に入り、俺はだんだん
冷静さを取り戻して行った。
「腕…悪かった」
俺が掴んでいた
成美の腕は
真っ赤になっていて、
とても痛そうだった。
「昨日の電話、
めっちゃ様子
おかしかったから
心配になって
戻ってきた」
さっきの映像が
浮かび上がる。
「急いで来たら
あれか――…」
俺は潰れそうな
かすれた声で呟く。
「なんでだ――…?」

