美雪がいなくなった後の幹部室では……
蓮「本当にありがとうございました」
龍「別に……」
玲「まったく龍雅も素直じゃねぇよなぁ~」
龍「どこがだ」
玲「いやいや、美雪ちゃんに帰ってほしくなかったんだろ?
なら素直にそういえばよかったのにあんなことするから~」
龍「チッ…」
仁「蓮」
蓮「はいっ!」
仁「あいつはなぜあの携帯をあんなに大事にしてる?
なぜ龍雅がさわることをあんなに嫌がった?」
蓮「………正確に言うと携帯についてるストラップ…ですね」
蓮「これは俺が言っていいことかわかんないんすけど…」
龍「総長命令だ言え」
蓮「…あのストラップは美雪姉のお父さんが生前買ってあげたやつなんです」
敦「生前という事は亡くなっているのか?」
蓮「はい、両親二人とも」
龍「だが、死んだ親が買ってくれたものだから……と言うだけじゃないだろ?」
蓮「はい…美雪姉の両親は……」
龍「…………」
蓮「……………暴走族に殺されたんです」