とりあえず二人を治療場に運んでもらった

私は保健の授業で習ったことを全力で思い出す


なんの役にもたたないかもしれないけれど

完璧な処置はできないけれど

山崎さんが戻ってくるまでの間

応急処置くらいはできるかもしれない…!



沖田さんを横に寝かせ脈を測る

通常か少し早いくらいかな

吐血ももう止まっているみたい


むやみに動かすわけにもいかないので

沖田さんの体についた血を拭き取り

意識が戻るのを待つことにした



平助くんは腕からの出血

隊服を脱がせると右腕には斬られたあとがあり

血が溢れだしていた


私は側にあった手ぬぐいを破り

平助くんの腕に巻きつけ止血を行った

これで血は止まるはず



あとは…

斎藤さんは頭部を強打したと言っていた

それが一番心配で仕方がない


頭部を強打したとなれば

何か脳に異変があるかもしれない

後遺症が残る可能性だってある