月明かりと薄桜 -誠の絆-




「沖田さん…私が守りたかったもの知ってますか?」


「知らない…かな」


「私、あなたを守りたかったんです」




沖田さんは俯きながら

私は高く伸びる桜の木を眺めながら



ちょっぴり照れくさいけれど

今言わなきゃ絶対に後悔する

今伝えなきゃ私は絶対に後悔する


それだけは絶対したくないから____




「君のおかげで僕は救われたよ」

「本当ですか?」



いつもよりやけに素直な沖田さん

それが少し寂しかった

これが最後だって彼もわかってるのかも知れない


いつもだったら



"どうかなあ?"

ってはぐらかしたり


"君に守られるほど弱くないよ"

って反抗されたりするはずなのに


今日は優しすぎますよ…

涙をこらえるために私は桜を見上げる


だって下を向いたら

涙がこぼれてしまうから