月明かりと薄桜 -誠の絆-



時は止まらない

タイムリミットは刻々と迫っている


お別れの時間…なのかな




「ついてきて」

「だって沖田さん…!」

「いいから」



まだ寝ていたほうがいいはずなのに

彼はなんともない素振りをして

私の右腕を掴んで立ち上がった


そして縁側に行くと草履を履き

ある場所へ足を進めた



そこは…



「綺麗…ですね」



沖田さんの部屋の前にある大きな桜の木

よく考えれば夜桜って

ちゃんと見たことなかったかもしれない


月に照らされた桜は

風に吹かれるたびにはらはらと散って

まるで雪のように私達に降りかかった



私達は儚く散る桜に目を奪われた