「君に任務を与える」



そう近藤さんは始めた

任務って…?


それは私にしかできない任務だと

彼は続けた



「君にはこれから女の格好をして島原に潜入してもらう」


「島原…ですか?」



思っても見なかった任務にとまどう

島原ってたしか…



ここに来たばかりの頃

新八さん、左之さん、平助くんが

三人で遊びに行ってたところ


綺麗な女の人が

男の人にお酒を振る舞うところ



でもそんなところにどうして私が?


他の幹部の人たちも

この話は初めて聞いたらしかった

みんな目を丸くさせて

新八さんなんかは口をぽっかり開けていた



「山崎くんではだめなんでしょうか」



斎藤さんがひとつ提案した

それはわざわざなんで私を使うのか

というのを聞くためらしい


しかしその提案を聞いた

近藤さん、土方さん、山南さんの三人は

顔色一つ変えることなかった