月明かりと薄桜 -誠の絆-



「わたしっ、消えちゃ…うんです」



嗚咽混じりにそう話した

それから

あの本に書かれていたことすべて



守りたいものを見つけた時

私は元の時代に帰ってしまうということ




そして

元の時代に帰ると同時に


ここでの記憶も

全て消えてしまうということも____



…なのに

沖田さんの反応は思った以上に薄かった

それどころか

逆に私を驚かせた




「ごめんね、僕、知ってた」

「…え?」

 

沖田さん…

私が話す前から知ってたの?

今まで私にその話をしなかったのはなんで?




疑問が頭の中をグルグルと回る

ちょっぴり寂しそうな沖田さんを見ると

胸がぎゅっと締め付けられた