月明かりと薄桜 -誠の絆-



「やだ…よ…」


大粒の涙が頬を伝った

息が苦しくなる


その原因は間違いなく

私の"手"にあった



私の手は

薄くなったり

元に戻ったりを繰り返している



両手が…半透明になりかけている



「わたしっ…わたし…」



消えちゃう…のかな?

守りたいものを見つけたから

私、もう消えちゃうの?



沖田さんの腕の中から

消えてしまうの?

 


「大丈夫だからっ…!」



沖田さんは自分の大きな手で

私の消えそうな手を

ぎゅっと強く強く握りしめた



感覚はまだある



ねえ

まだ…消えたくないよ