月明かりと薄桜 -誠の絆-



そしてそれは

新八さん達も感じているようだった


新八さんは箸をおいて眉をひそめた




「…なんか隣が空いてると調子でねえな」

 


ぽっかり空いた新八さんの左隣

そこにはいつも平助くんが座っていた

寂しそうな目で空笑いをする新八さんは

言葉には出さないものの寂しそうだった




「だな…からかう相手が一人減っちまった」



平助くんの定位置を

ぼーっと眺めながら左之さんも寂しそうに笑う




昨日までの光景が

脳裏にはっきりと浮かび上がる



三人はいつもご飯の取り合いをしてて

ぶーぶー文句を言いつつも

いつも楽しそうだった



新八さんと左之さんにとって

平助くんは特別な存在だったと思う


それを今二人は

身にしみて感じてるんだろう



「きっと平助くんは元気ですよ」
 


私はそれくらいしか言えないけれど

ぽっかり空いた新八さんの隣を見ると

胸が締め付けられたみたいに苦しかった