その時だった 私のすぐ真横を何かがすっと通り抜けた 一瞬のこと過ぎて 何が起こったかよくわからなかった 「ぐわぁ!?」 私の手を掴んでいた浪士の背中には 槍のようなものが刺さっていて 私の手を離した 突然手に加えられてた力が弱まったものだから 体がふらついて 浪士と一緒に倒れそうになった時 「おっと危ねえ…!大丈夫か?」 誰かが私を抱きとめてくれた 顔を上げると浅葱色の布を羽織った 一人の男の子がいた 浅葱色… もしかして新選組…? 私の横を通って行ったのは 浪士に刺さってる槍?