「話しかけようとは思っていたんだが…」
驚かせてしまったことを申し訳なく思ってるのか斎藤さんはペコリと頭を下げた
「あ、気になさらないでください。それより何か用でもありました?」
きっとここに来たのは
私か平助くんに用事があったからだろう
そう尋ねると斎藤さんは
その用事を思い出したかのように
一瞬はっと目を見開いた
「副長が買い出しに行って来いと」
彼はそれだけ私に言った
そうだ
もうそろそろ食材がきれそうだったんだ
「わざわざありがとうございます!」
そう言って立ち上がると
斎藤は"待て"というように目で私の行動を制した
彼はいつも無表情のせいか
表情に気迫がある

