ドS王子はドM彼氏

「ねぇ、一緒に弁当食べてもいい?」

「え?いや、約束してる人がいるんですけど…」

「お願い!一緒でも全然大丈夫だから」

なんで一緒に食べないといけないのよ!
、と言いたいけど後が困るから言わない

「…おい」

「海斗!」

私はその時、救世主にも見えた
言い過ぎだけど

「お前、転入早々人の女を口説くなんて
いい度胸してるじゃねぇか」

おぉ〜、海斗の睨み、恐るべし。

転入生…拓人君もビックリしてるし


「え、あの…付き合ってるの?」

「「いや」」

海斗とかぶったー!

その瞬間、拓人君の口角が少し
上がった気がした

「なら、美佳ちゃんは俺がもらっても
いいよね?」

「は?なにふざけたこと言ってるんだ?
美佳は付き合ってなかろーが誰にも
渡す気ねぇよ」

「海斗…ありがと」

今の言葉、不覚にもキュンときた!
海斗、すごいよ

「へぇ〜。随分と美佳ちゃんに惚れてんだな」

…え?惚れてはないでしょ
だって、優しいけど意地悪だもん

「俺は隙を狙って美佳ちゃんをお前から
奪ってやる」

なんで…私は、海斗がいい
海斗じゃないなんてやだ

私は不安になってきた。この人なら
やりかねない
私は海斗の制服の裾を掴んだ

「大丈夫、ぜってー渡さねぇ」

「うん。拓人君は、無理。怖い。」

「あぁ」

「まぁ、今日は様子見という事で、
また今度」


そのまま拓人君は男子が集まってる所へ入っていった