ピピピピーピピピ…
ガシャン!

「あ…またやっちゃった〜」

今の音は目覚まし時計が落ちた音
これで5回目…

「ねむーい…って、起きなきゃ!」

私は今日から通う由紀瑪高校の
一年生の足立 美佳。

始業式初日から遅刻ギリギリ

「ふふっ♪やっぱこの高校の制服可愛い!頑張って勉強してよかった」

学校に着くと______

うわっデカ!
私の目の前にある由紀瑪高校は、
無駄にデカイ
これからの学校生活が楽しみ〜!

そんなこんなで体育館へ。

「新入生の皆さん、ご入学おめでとうございます。」

優しそうな校長先生の話がおわり、
新入生代表の言葉…で事件が!

なんと、すごくイケメン!
あんなイケメン見たことがない

「新入生代表、珖貴 海斗。」

へぇ〜珖貴君っていうんだ
覚えとこーっと

そしてクラス発表_____

私は、1年2組

あ、珖貴君も一緒だ!やったーー!

教室に入ると、知らない子達ばかり
ま、そりゃそうか
私の実家から離れてるし
一人暮らしをしている

なーんて考えながら席の確認

え?珖貴君の隣だ!
私は一人でガッツポーズをしている。
我にかえると皆が見ていた…
恥ずかしー/////

自分の席につくと、もう珖貴君は
座っていた

なんか緊張するな〜

「おい」

ドキッ
え?今私呼ばれた??

「な、なに?」

声のした方を振り向くと…
珖貴君だった

「これ、今落とした。」

渡されたのは、シャーペンだ。
どこから落ちたんだー?

「あ、ありがとう」

「ん」
「…」
「お前、名前なんていうんだ?」
「えっ?足立 美佳です」

「じゃあ、美佳」

「えぇ?!」
「なんだよ」
「だって、今日初めて会ったんだよ?
それでいきなり名前はちょっと…」

「チッ…」

え、今舌打ちした〜

「わかった。じゃあ足立。お前、
俺のこと好きだろ?」

ドキーーッ!!
ばれてる?!

「…なんで?」

「てか、俺のこと好きって言えよ」


は、なに?俺様?それともS?

「なんでそんなこと言わなきゃいけないの?」

「だって足立、俺のこと好きだろ?それとも、そんな事も言えないくらい馬鹿なのか?」

はぁーーー?!!意味わかんない!
いい人だと思ってたのになによこの人!人を馬鹿呼ばわりして!

「あなたみたいな人にそんな事言いませんから!」

「海斗」
「え?」
「だから、海斗って呼べ」
「…やだ。珖貴君って呼ぶ。」

「俺の言う事が聞けないのか?」

ひぃぃ〜!!
珖貴君、睨むと怖い…

「…すいません…海斗と呼ばせていただきます」

「よくできました」

もぉ〜…女子全員に睨まれてるし…
絶対いつか仕返ししてやるんだから!


それからはHRも授業も気付いたら
終わっていて____

「もう3時半か〜。帰ろーっと」

するとクラスの女子4人が私の机に来て

「足立さん、ちょっといいかな〜?」

「え、うん…」

なんか嫌な予感…怖いよ〜


「珖貴君とはどういう関係?」

やっぱりーーーー!

「今日が初対面ですけど…」

「ふーん。あのさー、珖貴君に
近づかないでくれる」

「え?」

「だから、近づくなって言ってんの」

どうすればいいの?あんな人でも、
まだ喋っていたいよ…



「…いやだ」

「はぁ?あんた何言ってるか分かってんの!」

バチン!

「ったぁ〜…」

思いっきり平手打ちされた…

「なんで、こんなことするの?私、
珖貴君と喋っただけなのに」

「うるさい!あんたみたいなブスが
なにいってんだよ!」

ガシッ ドサッ

髪の毛を掴まれて倒された後、
皆お腹を蹴ったり殴られたり…
痛いよ。誰か助けて…


「お前らなにやってんだ?」

ドスのきいた低い声が響いた

「いや、あの、これは…」

女子たちが慌てている
誰が来たの?って、珖貴君!と、隣に
いるのは誰?

「4人で1人を囲んで殴るとは、
ずいぶん卑怯で醜いなぁ〜」

「だ、だって…足立さんが珖貴君に
近づくから…」

「そいつからじゃない、俺から近づいたんだぞ?見えなかったか?」

「あ…ご、ごめんなさい!」

あっという間に4人は去っていった
すごい…

「大丈夫か?」

「あ、ありがと… っつ…」

「どこが痛む?」

「お腹と脚…」

あの子たち思いっきり蹴ってたし
すると…

ヒョイ

「え?」

お、お姫様だっこですかーーー?!

「ちょ、おろして!恥ずかしい…」

「却下」

えぇ〜…皆見てるよ。
珖貴君すごく笑ってるし!

「このまま帰るけど、足立の家どこ?」

「え?」

「なんだ?俺の家に来たいのか?」

「んなわけないでしょ!」

「プッ」
今笑ったよねー?
海斗といると調子狂う…


数十分後___

「私の家、ここだよ」

「俺もここなんだけど」

私たちがついたのは綺麗めのマンション
高級感はあるけどお手頃価格の家
私のただ一つの帰る場所…

「…い、おい」

「え、なに?」

「入るぞ」

「あ、うん。ありがと」

そして家の前まで連れて行ってもら…
おうとしたら、私の部屋は504号室なのに、なぜか503号室で止まった

「ねぇ。私の家、504号室だよ?」

「ここ、俺ん家」

え…
「えぇぇぇぇぇぇぇ…………!?!?」

うそうそうそ!なんで隣なの!
よりによって海斗だなんて…
最悪ーーーーー!!!

これからどうなるの〜…?