奥に進むと良樹兄ちゃんのお墓があった


小さな仏壇に良樹兄ちゃんの名前


そこに一人ずつ拝んでいった


私は…

良樹兄ちゃん!
大多和くんに会わせてくれたのは兄ちゃんだよね。

今まで知らなくてごめんね
私を生かしてくれたのに…

これからは兄ちゃんに恩返しできるような立派なミュージカルの役者になるよ。

これからも見守っててね。


「姉貴長いな!」
 

「確かにね。」


「だって私と一緒に生まれてきた大切な兄弟だもん。
当たり前じゃん~。」


「そろそろ行くか。」


「そうね。
帰りはうどんでも食べて帰えろうね。」


「それ賛成!!」

兄ちゃんバイバイ
留学から帰ったらまた来るね


それと同時に大多和君には家の住所に写真立てを贈った。


最後の私の気持ちを手紙に込めて