「…天沢?」


「甘野くんだ!!
お久しぶりだね~。」   


「同じ事務所でも一回悪役で同じになっただけであれから全く違ったからな。」


「そうだね。
私あの悪役からまだ出てないもん。
甘野君は今やってるんだよね。
明日は見に行けなくなっちゃたからその次のチケットまだ余ってる?」


「あー、多分1枚ぐらいならどうにかなるはずだ。
でも最終公演だからな…。」


「お願い、見たいよー。」


「なら美海も同じ公演に出るから聞いてみてやる。」


「美海って…麻原?」


「知らなかったか…
美海は知ってたぞ、お前ら友達なんだろ。」


「うん、美海ちゃんと付き合ってたの?」


「最近な…
天沢は知らなかったのか?」


そう話していると…


「友子!!」


「美海ちゃん!!
天野君と付き合ってたの?」


「まあ、体育祭前にね。
あ、あの前はごめんね、意地悪言って。」


「意地悪…?」


「ほら体育祭の時!
自信もてちゃたってちょっと意地悪ぽかったでしょ?」


やっぱり意地悪だったんだ


「あの前の日友子と星矢が知り合いってこと知ってちょっとヤキモチ焼いちゃたの。

それに友子があまりにも自分の魅力に気づいてないから。

そう思わない、星矢。」


「たしかにな。」


「何よー、二人までしてからかわなくても。」


「なんにもからかってなんか無いよ。
友子は可愛いよ、ニキビはまずいけど。」


「だいぶ治ってるでしょ。
これは片思いの印ってことにしといてよ。

今は片思いしてもないし、新しい人生を開くのだから。」


「嘘ー、あの男の子諦めるの?」


「まぁね、それよりチケットまだ余ってる。」


「ちょうど持ってるよ。
最終公演でしょ!」


「美海、なんで知ってんだ?」


「途中浮気チェックをね。」


「二人共とも幸せそう。
末永くお幸せに。」


「何よそれ?」

 
「おい、美海時間やばいぞ。」


「あと15分しかないじゃん。
今から練習なのよ。

バイバイ。」


「がんばってね。」