気づいた時は保健室のベットだった。


「起きたか?」


「先生、すみません。
実行委員の仕事行くので失礼します。」


「今日の仕事は終わった。」


「え…。」


「大多和がやってくれたんだ。
後でお礼を言えよ。」


「はい。
ところで今何時ですか?」


「16時ちょと過ぎ…そういえば、これ大多和から伝言。」


そう言って、小さな紙を渡された。


“今日は演劇練習休め。
アイツに連絡はしといたから。”


「え…大多和君がそこまで!?」


「それだけじゃないぞ。
さっき言ったけど仕事もやってくれたし、天沢を運んでくれたのも大多和だぞ。」


「本当に!?」


「天沢、本当に無理しすぎた。
今演劇もしてるらしいな。」


「はい。」


「本当にその道に行くなら、芸能科に推薦するよ。」


「芸能科!?」


「テレビもラジオも出演してるし、理事長に頼んでもいいかなと思ってたんだけど…どう?
ただ先生の話ちゃんと聞かなきゃ入れないぞ。」


「すみません。
返事はまた今度でいいですか?」


「いいよ。」


「芸能科かー!
亜美菜がいるしな。」


「まぁゆっくり考えろよ。」


「はい。」


結構叱られてきたけど、いい先生だな。


「ご迷惑おかけしてすみませんでした。」


「無理するなよ。」


「はい。」


やっぱり無理しすぎたな!


今度から気をつけなくちゃ。