好きなんだよ、バカ










────────……




お風呂を出て、東夜の部屋の前に来た。



ノックをして、ドアを開けないまま話す。




「東夜、お風呂出たよ」



「ん」



「……」




返事はたったの一文字。



それに、部屋から出てきてくれない。



いつもの東夜は、必ず部屋から出てきてくれるのに…




「……東夜
ごめんね…」




きっと、私が何かしちゃったんだ。




「私に怒ってるなら、謝る…。ごめん」



「……姉ちゃんが悪いわけじゃないから」



「……それでも、
東夜が元気なかったら、放っておけないよ…」