*東夜SIDE
姉ちゃんが家に入って、2階に行ったことを確認してから、
オレは目の前の憧れの人に向き合った。
「すいません。
ちょっと場所、変えてもいいっすか?」
「…うん、いいけど」
レンさんは“そんなに大事な話?”って、言いたそうだ。
まぁ、念のためだ。
姉ちゃんには、聞かせたくないからな…
家から少し歩いたとこにある公園に行き、ベンチに腰をおろした。
「…えと、
話って?」
レンさんからの催促。
そうだ。どうしても聞かなきゃ。
「レンさんは、
姉ちゃんのこと、好きですか…?」
「もちろん。
好きじゃなかったら付き合わない」
「……絶対絶対、姉ちゃんを傷付けないって、誓えますか…」
「…え?」
オレの質問に、レンさんは不思議そうな顔をしている。