……あーもう。なに思い出してるんだ。
あの人には……嫌われてたし
もうきっぱり、諦めたはずだもん。
「俺が見るからに、
あの晴希先輩?は、結構チャラそうじゃん」
「チャラくないよ。
彼女に対しての態度が特別違うってハッキリわかるし。
むしろかなり一途」
「ふーん……」
ふーんって。
そんな微妙なリアクションするなら聞かなくていいでしょ!
もう!やなこと思い出したし!
「もう晴希先輩のことはいいよ。
……中学のこと…あんまり思い出したくない」
「……は?
なん…」
───キーンコーンカーンコーン…
高木くんが何か言おうとしたとき、
チャイムの音が耳に入った。
って、まずい!
今の、授業の始まりのチャイムだ!!



