「おっまえ絵下手クソそうだよな。
頭も悪そう」
「はぁ!?
アンタにだけは言われたくないし!」
「“アンタ”ってなんだよ。
ついこの間まで、『高木くん』って呼んでたくせに」
「う、うるさいっ!」
プイッと顔を背けると
ヤツは手に持っていたパックのジュースを
ちゅーっと吸いながら、
背けた方向へ回り込んできた。
「っ!」
「そのスケッチブック、
見せろよ」
私が抱きかかえているスケッチブックを指差して、クスッと笑った。
「み、見せるわけないでしょ!?」
「ふーん。
やっぱ、下手くそすぎて見せれねーか」