一体どれくらいそうしていたのか。 結構長い間、晃汰の腕に包まれていた気がする。 まるで夢の中にでもいるような感覚に浸っていると。 「やっと授業終わった~」 授業を終えた様子の生徒の声が廊下に響いて、私は我に返った。 「こ、晃汰! 人が…!」 「おわっ!わりぃ!!」 バッと勢いよく離れて、お互いに視線を逸らした。 ……恥ずかしい けど ドキドキした。 とても、心地よかった。