好きなんだよ、バカ




晃汰がこっちに歩いてくる。



絶対気づいてもらえるように、と



私は晃汰の目の前に立ちふさがった。




「なにアンタ、邪魔なんだけど」




晃汰の隣にいる女の子から、冷たい声と突き刺さるような視線を感じたけど



そんなの気にしてられない。



私は晃汰に用があるんだから。




「晃汰…あの」



「『高木くん』、じゃなかったっけ?」



「あ…」




発せられた声は



とても冷たい。




「高木…くん」



「なに」



「話が…あるんだけど」



「俺はない。
退いて。邪魔」




晃汰の声は



今までに聞いたことがないくらい、低くて。



向けられた視線も



鋭いもので…



その瞳を



ずっと見ていることが出来ずに、



私から逸らしてしまった。