私の師匠は沖田総司です【下】


ここで何があったの?

私の手には血がついた小刀があって、人が血を流して倒れている。

そして奇妙なことに手には人を斬った感触や、貫いた感触が残っている。

……だったら私がこの人たちを?

でも、分からない。

また一部の記憶が頭の中から消えている。

思い出そうとしても余計に頭がグルグルして混乱する。

目の前の光景が信じられなくて呆然と立っていたら、土方さんに腕が折れるのではないかと思うほど強く握られた。

「おい!答えろ、天宮!一体こりゃどういうことだ!説明しろ!!」

「あ、あの……ごめ、んなさい……。分か、りません……」

「分からないだ!?だったらこれは一体誰がやったんだ!どう見てもおまえがやったとしか思えねぇだろ!!」

憤怒にわななく土方さんを見たらガタガタと身体が震えた。

でも土方さん、信じて。

私、本当に分からないんです。

本当は私が一番知りたいの。