私の師匠は沖田総司です【下】


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長い眠りから目覚めるように、私は目を覚ました。

目を開けて最初に見えたのは組長の姿でした。

そして、その回りには土方さんや近藤さんや他の隊の隊士の姿があります。

なぜか全員、驚きと恐れを合せたような表情をしているのです。

「沖田はん!」

後ろから艶子さんが走ってくると、組長が艶子さんを背中で庇うように立ちました。

「どうか、したんですか?」

「どうしたはこっちのセリフだ!」

「え……?」

理解できずにいると、手に何かを持っているのに気づきました。そちらに目を向けると思わず息を呑んだ。

だって、手に握られているのは血が付着している小刀だったから。

それも少しじゃない。刀身の全てを赤に染め上げるほどの血の量だ。

「うぅ……」

呻き声がする方を見れば間者隊士が血を流して倒れていた。