でも、変わった歴史はいいことばかりじゃない。
ずっと私を支えてくれた龍馬さん。
彼は歴史通り近江屋で暗殺されてしまった。
やっぱり、後悔してしまう。
あんなに助けてもらったのに、志半ばで暗殺されてしまう龍馬さんの運命を変えてあげられなかったことに。
龍馬さんだけじゃない。
平助君や山崎さんも歴史通りに死んでしまった。
幕末の時代で私はもっと何かできたんじゃないか。
もっとこうすればよかったと思っても、遅すぎる。
所詮は過去。
過去は変えられないもの。
過去を変えるチャンスが1回あっただけでもすごい奇跡なんだ。
その1回の奇跡で私は組長の運命を変えることができ、師匠を成仏させることができた。
目的は果たせたんだ。
だから、後悔ばかりに捕らわれずに真っ直ぐ前をみるしかない。
いくら後悔しても、後悔に限りはないのだから。


