「いくらそう思っていても、この乱闘の中じゃ何が起きるかわかりません!平助君!お願い!」
「っ~~~!ああ、もう!わかりやした!新八さんの近くで戦えばいいんですねィ!」
平助君は走り出すと、2階へ続く階段付近にいた浪士たちをなぎ倒していく。
「蒼蝶のことですから次は総司はどこだって言うんだろィ!?総司は2階に行きやした。早く行きなせェ」
「あ、ありがとうございます!」
平助君のおかげで組長の居場所がわかり、速やかに2階にあがることができた。
2階は1階に比べてとても静かだった。
所々に死体があり、その身体に刻まれた斬り口には見覚えがある。
これ……組長が……。
足は自然と見覚えがある斬り口をしている死体のほうへと向かう。
そして、薄暗闇の中、誰かの悲鳴と共に探していた人を見つけた。
「組長……!」
「天宮さん!?どうしてここに!?」


