「もう一つの湯呑は誰の?」
「これですか?私の分です。部屋で飲もうと思って」
「だったら僕と一緒に呑もうよ」
天宮さんは少し考えるような顔をすると、僕と向かい合って座った。
そして互いに静かに飲み始める。
均一の白色をした甘酒を飲むと優しい味が口いっぱいに広がって、一口で冷えていた体が温まった。
天宮さんって甘酒を作るのも上手なんだな。
甘酒から目を上げると、天宮さんと目があった。
天宮さんはなぜか僕をジーッと見ている。
「どうですか?」
「美味しいよ」
「よかったです」
安心したように微笑むと、甘酒を一口飲んだ。
「熱っ!」
天宮さんは猫舌みたいだ。
僕にとってはあまり気にならない熱さでも、彼女にとっては天敵といっていいぐらいの熱さらしい。
なぜ分かるかというと、天宮さんの目が裁縫の時によくやっている、猫のような寄り目になっていたからだ。
……何だか無防備な姿だな。
和やかな雰囲気を感じた僕は聞き出すなら今だと思った。
「これですか?私の分です。部屋で飲もうと思って」
「だったら僕と一緒に呑もうよ」
天宮さんは少し考えるような顔をすると、僕と向かい合って座った。
そして互いに静かに飲み始める。
均一の白色をした甘酒を飲むと優しい味が口いっぱいに広がって、一口で冷えていた体が温まった。
天宮さんって甘酒を作るのも上手なんだな。
甘酒から目を上げると、天宮さんと目があった。
天宮さんはなぜか僕をジーッと見ている。
「どうですか?」
「美味しいよ」
「よかったです」
安心したように微笑むと、甘酒を一口飲んだ。
「熱っ!」
天宮さんは猫舌みたいだ。
僕にとってはあまり気にならない熱さでも、彼女にとっては天敵といっていいぐらいの熱さらしい。
なぜ分かるかというと、天宮さんの目が裁縫の時によくやっている、猫のような寄り目になっていたからだ。
……何だか無防備な姿だな。
和やかな雰囲気を感じた僕は聞き出すなら今だと思った。


