私の師匠は沖田総司です【下】


「平助、斎藤、天宮はしばらく寝るんだと。だから見舞いは後にしてやってくれ」

「わかりました」

「蒼蝶、ゆっくり休みなせェよ」

斎藤さんと平助君がヒョコッと部屋に顔を出したので、私は軽く頭を下げました。

「行くぞ、総司」

そして土方さんはボール組長の襟を掴むと、ズルズルと引っ張って行く。

急に静かになった部屋。

しばらく寝ようと思いましたが、その前にやることができました。

「よいしょっと」

布団から出ると、引き出しから筆と紙を取り出す。

そして、硯に少量の水を差し、長方形の墨を手に取ると、ゆっくりと墨をすった。